特定非営利活動法人いなほ(以下当団体)におけるSDGs の取り組みについて紹介します。当団体では、働きがいのある就労基盤の構築および4 つの事業を通じてSDGs(持続可能な開発目標)実現に向けた運営をしています。

SDGs については外務省のページをご覧ください。

■働きやすい就労環境の整備

就労者の健康と福祉のため、当団体ではワークライフバランスに考慮した働き方改革を進めています。ひとり親世帯や高齢者の積極的な雇用促進、性差にとらわれない平等な就労環境の構築といったスタートアップ時の整備をはじめとし、正当で平等な就労評価を取り入れ、一人ひとりが意欲的に仕事に挑戦し、活躍の場を広げ、ステップアップを目指せるような成長支援も実践しています。また、産休や育児休暇の取得を義務付け、性別による不平等、不利益が生じない環境を構築しています。


■コミュニティ食堂

 前身の「子ども食堂」に「地域・協力・自給自足」を加え「コミュニティ食堂」として発展させました。地域内の畑で収穫された野菜を利用し、地域住民、行政、民間団体、学生がパートナーシップを発揮し、貧困家庭を主な対象として温かい栄養満点の食事を提供しています。
 自給自足で得られる野菜は、地域住民や高齢者によって栽培され、「孤立防止」や「やりがいの創出」を生み出す場となっています。その食材を使って提供される食事は質、量ともに十分な献立となっており、「食育」を提供する場となっています。
 コミュニティ食堂を通じて、地域住民同士のコミュニティ形成や飢餓対策としてボランティア、行政、民間企業が一体となり「安心・安全」に住み続けられる活動を提供および継続しています。


■被災者支援

 東日本大震災で被災し岩手県内陸市町村に避難している方々を対象に「孤立防止・生きがいづくり・外出機会の創出」を目的にサロンや交流会を開催しています。
 行政とパートナーシップを図り、見守りを含めた支援をしており、また、コミュニティ食堂と連動した自給自足活動では、「孤立防止」や「やりがいの創出」の場を提供しています。
 内陸避難者と地域住民の交流も積極的に行ない、別け隔てなく、すべての人が安心・安全で住みやすい環境を構築しています。被災者支援を通じて、物質的な貧困だけでなく、心の貧困の防止にも尽力しています。


■放課後児童クラブ

 核家族が進み、共働きが増えている家庭の就労支援として、盛岡市本宮小学校区の児童を対象に放課後児童クラブ「おべんとうばこ」を運営しています。貧困や孤立をなくし、見守りや保護を含めた安全・安心の地域社会を実現しています。
 また当団体では職員の労働環境、性別を問わず働きを正当に評価しています。発達障害児童の受け入れに尽力し、誰でも平等に放課後保育を利用できるように環境を整備しています。


■居住支援

 住宅確保要配慮者(貧困世帯や家を失った被災者、高齢者障害者など居住確保が困難な方)を対象に、民間賃貸住宅へ円滑に入居し、安心して暮らすことができるよう住宅確保要配慮者居住支援法人として支援しています。民間と行政とパートナーシップを図り、性差、人種差、年齢差など別け隔てなく受け入れています。
 「住み続けられるまちづくりを」を実現するために、住宅確保要配慮者が安心して暮らせる住宅の確保を図ることにより、SDGs の目標である「誰一人取り残さない」社会の実現を目指します。